8月24日

 今日はお昼ご飯に雪だるまがでた。お昼ご飯と言いながら、今日は起きたのが遅かったから朝ごはんをすっ飛ばしたせいでブランチみたいな感じになった。
 何故雪だるま? と思ったら、雪だるまの形をしたかき氷だった。正確に言うと昼ご飯ではなく、昼ご飯のデザートだ。真っ白だったのは最初から砂糖を入れて冷やして固めた氷を削っていたからで、てっきり味のない氷を食べさせられるのかと思った。びっくりしたけれど食べたら美味しかったからよかった。
 どうやって雪だるまの形にしていたのだろう? 氷のくちどけはさらさらして美味しかったのに綺麗な雪だるまの形だったから。それにしても、8月なんて夏に雪だるまなんて面白い。
 あ、昨日着た服の洗濯を忘れていた。……もうお昼を過ぎてしまったから、あきらめて明日に回そう。忘れるほどのことも無いのに、何だか不思議な話だ。忘れたいことほど忘れられずに思い出してしまうのに。
 壁から、こんこんこんとこちらを叩くような音が聞こえている気がする。気にすればするほど、勘違いじゃない気がしてくるのだが、どちらなのだろうか。なんだか今日も青空が眩しい。

8月23日

 おやつの時間に出てきたのはレモネードと、レアチーズケーキ。そんなレモンの香りがするものばかり取り合わせなくてもいいのに。でも、レモンピールのさわやかな香りは好きだ。
 そういえば、オレンジペコーという紅茶は別にオレンジピールが入っていたりするわけではないというのも、この間初めて知った。オレンジペコーという名前だから、さぞあまい香りがするものと思っていたのに期待外れだ。
 冷たいものを一気に飲んだからか、体温が下がって少し寒くなった。カーディガンを取りに行った間に、残り一口だけ楽しみにとっておいたレアチーズケーキがなくなった気がする。勘違いじゃないことを証明するように、白いぽつぽつとしたゴミが机から椅子に、椅子からベッドの下のほうに続いて行っていた。お菓子が零れると掃除が大変だからやめて欲しいのに。
 ベッドの下に昨日広がっていた青空は、今日はやっぱりない。
 明日のおやつも楽しみだ。

8月22日

 朝、と呼べる時間に目を覚ました。
 時計が枕元から消えていたのを、床の上に見つけた。朝の7時。ベッドから降りて時計を拾おうと身をかがめたら、ベッドの下が空色に光っていた。
 不思議な光景だった。まるで窓の外がもう一つあるみたいな。いや、むしろ窓の外よりも明るかった。真っ白な雲が映える真っ青な空が、もうすでに7時とは思えない。その光は、ベッドの裏側から漏れているみたいだった。
 さっきまで確かに寝ていたベッドの裏板は、触ろうと思っても触れない。空に手を伸ばしているように、つまりはただの空をかいているかのような感じ。
 試しにベッドの下に頭を入れて呼吸してみたら、すがすがしい空の中で呼吸しているみたいだった。面白い。新鮮な空気を吸ったら、気持ちよく眠れそうだ。
 昨日眠りに落ちたのは3時過ぎ。さすがに長電話しすぎた。あと1、2時間は二度寝しても怒られないだろう。ベッドにもぐると、絵に描いた雲みたいにふかふかな気がした。